ゴルツチップ

目次  特徴  ご使用方法  抜歯の手順  Q&A  ミニコラム

ゴルツチップに関するよくある質問

  Q.ゴルツチップは、臼歯部の抜歯に使用できますか?

  A.はい、使えます。
    使用例に関しては、下記に示しますので参考にして下さい。



監修者:東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 バイオデザイン分野 小山 富久先生

1.準備

臼歯部
  • 離開した複数の歯根をもつ臼歯(複根歯)は、それぞれの歯根の脱臼方向が異なるため、一挙に抜歯することができません。
  • その場合、歯牙を分割する必要があります。
歯冠部を歯科用切削バーで分割することによって「単根歯」状態にします。
そして、それぞれの歯根を脱臼させ、抜歯します。

2.歯冠分割

抜歯の想定方向
  • 歯冠部の中央付近を歯科用切削バーで削除すると、それぞれの歯根が前歯のように単根歯の状態になります。
  • 抜歯する方向に障害物となる歯質があると抜歯できませんので、削除して下さい。

※必ずレントゲン所見で削除する部位の確認と使用する歯科用切削バーの長さを決定して、周囲組織に不必要な損傷を与えないようにしましょう。
※大きな歯冠を削除する際、使用する長い歯科用切削バーは、先端のブレが大きいため、操作を慎重におこなって下さい。
※歯冠の削除にあたっては、歯科治療の経験豊富な方から歯科用高速ハンドピースの使用法を熟知・習得した上でご使用下さい。

3.ゴルツチップによる剥離、隙間づくり

ゴルツチップによる剥離、隙間づくり
  • ハンドピースを軽く持ち、ゴルツチップの刃部を歯根面に沿わせて、挿入可能な範囲(目盛部分)内の歯根膜を歯根全周にわたって剥離していきます。
    その際、ゴルツチップ先端は最適な剥離状態が得られるよう、角度を適宜変えながら剥離を行います。
  • 詳しいご使用方法につきましては、「ゴルツチップのご使用方法」をご参照下さい。
  • その後は、前歯のように通例に従って抜歯を行います。

4.エレベーター、抜歯鉗子

  • 歯の萌出方向を3次元的(近遠心方向、頬舌方向など)にイメージして、歯根の向きや形状を考慮しながらエレベーター抜歯鉗子を操作して下さい。
抜歯の方向・歯根の向き
  • 歯根の脱臼方向と歯冠の向きが違いますので、注意して下さい。
歯根の断面形状
  • 歯の種類によって、歯根の断面形状が違います。
    圧扁根(長方形に近い形)の前歯は、エレベーターおよび抜歯鉗子で回す(軸回転)作用を加えると、歯根破折が生じます。
    頬舌方向に作用させます。
    円形状に近い歯根の場合には、エレベーターによる軸回転作用は大変有効となります。
抜去
  • 手指で周囲組織を保護して、歯根を触知することが重要です。
  • 口腔の解剖を熟知しておくことが大切です。
    必ず、レントゲン所見で歯根の状態を確認して下さい。
抜歯補助器具
  • エレベーター
    歯と歯槽骨の間に挿入し、①楔(くさび)、②梃子(テコ)、③軸回転の三つの作用を利用し、歯を脱臼させる器材です。
  • 抜歯鉗子
    歯頚部を把持し、歯槽窩から歯を脱臼させるように動揺を加え、ついで牽引動作によって歯を抜去する器材です。
    ※それぞれに適する種類と型があります。

※製品の色はコンピューターディスプレイにより、実際の色と異なる場合があります。

※商品は改良の為,予告なしに仕様を変更することがありますので予めご了承下さい。

※写真はイメージです。

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